リウマチで障害年金が受給できる!認定基準と審査のポイント

リウマチの症状が出ている男性

身体中の関節に強い痛みや変形をもたらす関節リウマチはその患者数が100万人を超える身近な病気です。関節の強い痛みや変形によって日常生活に支障が生じることも少なくありません。
そんなリウマチ患者の生活を支えてくれる制度のひとつに障害年金があります。今回は、関節リウマチの障害年金の認定基準についてご説明します。

 

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1 リウマチは障害年金の対象疾患

関節リウマチは障害年金の対象となる病気です。

ただし、単に申請書類を提出すれば支給されるものではなく、日本年金機構の定める一定の基準を満たしている必要があります。
どのような場合に支給されるのか理解し、ポイントをおさえて申請することが重要です。

詳しい基準をご説明する前に、まず、障害年金の制度について簡単にご説明します。

障害年金とは・・・?

病気やケガなどが原因で日常生活や仕事に支障が出ている方を対象に支給される年金です。

原則、病気やケガのために初めて病院を受診した日(初診日といいます)から1年6ヶ月後から受給することができます。

また、障害年金は原則として20歳から64歳までの方が請求することができます。

障害年金には初診日に加入していた年金制度に応じて2つの種類があります。

障害基礎年金

<支給対象>

〇病気やケガのために初めて病院を受診した日の加入年金制度が国民年金の方

・自営業、アルバイト、学生等

・厚生年金加入者の配偶者(第3号被保険者)

・20歳より前に初診日があり年金に加入していなかった方(先天性疾患等)

<年金額>

1級 年間97万4125円(月 8万1177円)

2級 年間77万9300円(月6万4941円)

障害厚生年金

<支給対象>

・初診日に厚生年金に加入していた方

※20歳より前に初診日があっても、厚生年金に加入していれば障害厚生年金の対象者です。

<年金額>

1級 報酬比例の年金額×1.25+障害基礎年金1級(年間97万4125円)

2級 報酬比例の年金額+障害基礎年金2級(年間77万9300円)

3級 報酬比例の年金額(最低保障額 年間58万4500円)

障害基礎年金では日本年金機構の定める障害等級1級又は2級に認定された方に、障害厚生年金では1級から3級に認定された方に障害年金が支給されます。

 

障害年金を受給するためにはおおまかにいうと2つの条件を満たしている必要があります。

(1)初診日の前日時点で、初診日のある月の前々月までの公的年金の加入期間の2/3以上の期間について、保険料が納付または免除されていること。

若しくは、初診日において65歳未満であり、初診日のある月の前々月までの1年間に保険料の未納がないこと。【保険料の納付要件】

 

(2)障害の程度が日本年金機構の定める基準に該当していること【障害の程度の要件】

(1)の保険料の納付要件を満たしていなければ、どんなに症状が重くても障害年金を受給することはできません。自分が納付要件を満たしているかは、お近くの年金事務所で確認することができます。

納付要件を満たしていることがわかれば、次に重要なのは(2)の障害の程度の要件です。初診日に国民年金に加入していた方は1級又は2級、厚生年金に加入していた方は1~3級のいずれかに認定される必要があります。

 


2 関節リウマチの認定基準

障害年金では、障害によって生じている症状によって「このくらいの障害の程度であれば〇級相当」と基準が決まっています。これを障害年金の認定基準と言います。

関節リウマチは身体中の関節に痛みや変形が生じる身体障害です。

障害年金の認定基準では身体障害は「上肢の障害(上半身のみに障害がでている場合)」「下肢の障害(下半身のみに障害がでている場合)」「体幹・脊柱の障害(腰や脊柱に障害がでている場合)」「肢体の障害(上半身と下半身の両方に障害がでている場合)」と4つの項目に分かれて認定基準が決められていますが、関節リウマチは全身に症状が出ることが多いため、「肢体の障害」の認定基準で判断されることがほとんどです。

ここでは「肢体の障害」の認定基準についてご説明します。

 

2-1 手足の障害の認定基準

認定基準によると、肢体の障害で各等級に相当する障害の状態は以下のように定められています。

等級 障害の程度
1級 1.一上肢及び一下肢の用を全く廃したもの
(日常生活の動作のすべてが「一人で全くできない場合」又はこれに近い状態)
2.
四肢の機能に相当機能の障害を残すもの
(日常生活の動作の多くが「一人で全くできない場合」又は「一人でできるが非常に不自由な場合」)
2級 1.一上肢及び一下肢の機能に相当程度の障害を残すもの
(日常生活の動作の多くが「一人で全くできない場合」又は「一人でできるが非常に不自由な場合」)
2.
四肢に機能障害を残すもの
(日常生活の動作の一部が「一人で全くできない場合」又はほとんどが「一人でできてもやや不自由な場合」)
3級 一上肢及び下肢に機能障害を残すもの
(日常生活の動作の一部が「一人で全くできない場合」又はほとんどが「一人でできてもやや不自由な場合」)

肢体の障害用の診断書には「日常生活における動作の障害の程度」という記載事項があり、日常生活の動作へどのくらい支障があるかに応じて等級の目安が定められています。

判断の基準となる日常生活の動作は以下の通りです。
それぞれの項目について「〇:一人でもうまくできる」「〇△:一人でできてもやや不自由」「△×:一人でできるが非常に不自由」「×:一人で全くできない」の4つの段階にわけて評価します。

日常生活の動作 障害の程度
a つまむ(新聞紙が引けない程度)

〇:一人でもうまくできる

〇△:一人でできてもやや不自由

△×:一人でできるが非常に不自由

×:一人で全くできない

b 握る(丸めた週刊誌が引き抜けない程度)
c タオルを絞る(水を切れる程度)
d ひもを結ぶ
e さじで食事をする
f 顔を洗う(顔に手のひらをつける)
g 用便の処置をする(ズボンの前のところに手をやる)
h 用便の処置をする(尻のところに手をやる)
i 上衣の着脱(かぶりシャツを着て脱ぐ)
j 上衣の着脱(ワイシャツを着てボタンをとめる)
k ズボンの着脱(どのような姿勢でもよい)
l 靴下を履く(どのような姿勢でもよい)
m 片足で立つ
n 座る【正座、横すわり、あぐら、脚なげだし】(このような姿勢を持続する)
o 深くおじぎ(最敬礼)をする
p 歩く(屋内)
q 歩く(屋外)
r 立ち上がる

ア:支持なしでできる

イ:支持があればできるがやや不自由

ウ:支持があればできるが非常に不自由

エ:支持があってもできない

s 階段を上がる

ア:手すりなしでできる

イ:手すりがあればできるがやや不自由

ウ:手すりがあればできるが非常に不自由

エ:手すりがあってもできない

t 階段を下りる

これらの日常生活にどの程度の支障が出ているかの他、筋力の低下、可動域の制限などの症状の程度を元に障害年金の等級が判断されています。

 

2-2 人工骨頭や人工関節を装着している場合の認定基準

関節リウマチの方の中には、関節の変形が原因で膝や肘などに人工骨頭や人工関節を装着していらっしゃる方もいるのではないでしょうか。
人工骨頭や人工関節を装着している場合、障害年金では以下のように規定されています。

『一上肢もしくは一下肢の3大関節中1関節以上に人工骨頭または人工関節をそう入置換したものや両上肢もしくは両下肢の3大関節中1関節以上にそれぞれ人工骨頭または人工関節をそう入置換したものは3級と認定する』

つまり、身体のどこか1箇所の関節に人工骨頭や人工関節を装着している場合は、それだけで原則3級に認定されます。
3級の障害年金は残念ながら、病気やケガのために初めて病院を受診した日(初診日)に厚生年金に加入していた方にしか支給されませんが、初診日に厚生年金に加入していた方は、人工骨頭または人工関節を装着していれば、それだけで少なくとも3級に認定されるので、障害年金を申請されることをおすすめします。

また、障害年金は通常、初診日から一定期間を経過しなければ、障害年金を請求することができません。この期間は原則1年6ヶ月と定められており、1年6ヶ月経過した日のことを「障害認定日」と言います。

この、障害認定日には一部例外があり、人工骨頭または人工関節もその例外のひとつです。

人工骨頭または人工関節を装着した場合は、初診日から1年6ヶ月が経過していなくも、人工骨頭または人工関節を装着したその日から障害年金を請求することができます。(ただし、人工骨頭または人工関節を装着した日が、初診日から1年6ヶ月よりも後だった場合は、1年6ヶ月経った日から障害年金を請求することができます。)

 


3 診断書を依頼する時のポイント

障害年金は書類審査です。審査官と一度も面談することなく提出した書類の内容ですべてが決まってしまいます。どんなに症状が重くても、日常生活に支障が出ていても、提出した書類でそれが伝わらなければ不支給になってしまうこともありえるのです。

障害年金を申請するにあたって、一番重要なのは医師に作成してもらう診断書です。

2でご説明したように障害年金では、診断書の記載事項である障害の程度によって「このくらいの障害の程度であれば〇級相当」と基準が定められています。
そのため、障害年金はほとんど診断書の内容で決まるといっても過言ではありません。

だからこそ、診断書にどれだけ詳細に病状、日常生活の状況や就労の状況等を書いてもらえるかが重要なのです。

肢体の障害用の診断書(PDF)

 

3-1 受診前に日常生活への支障の程度についてまとめておく

2の認定基準でご説明したとおり、関節リウマチの等級判定においては日常生活の動作の障害の程度が重視されています。

しかし、ご自身の日常生活の状況について医師と十分に話ができている方は少ないのではないでしょうか。限られた診察時間内で症状のすべてを伝えることは困難です。医師に十分に伝わっていないために診断書の内容が実際の症状とそぐわないものになり、結果的に不支給になってしまうこともありえるのです。

もちろん実際の症状よりも重く書いてもらうことはできませんしするべきではありませんが、どんな症状があって日常生活の動作や仕事にどんな影響が出ているかを伝え、症状に応じた診断書を書いてもらうことが重要なのです。

医師に症状を十分に伝えるために、事前にどんな症状があるのかや、日常生活のどんな動作にどのくらい支障があるか、どんなことに困っているのか等をまとめてから受診することをおすすめします。

 

3-2 診断書の記入漏れがないか確認する

診断書の記載事項のひとつひとつが障害年金の等級を決める重要な要素です。中には、診断書に記入漏れがあったり、内容が不十分なために、申請書類が差し戻されたり、不当に低い等級に認定されてしまうこともあるのです。特に可動域や筋力の状態欄や補助器具の使用状況欄は記入漏れの多い項目です。

病院から診断書を受け取ったら、提出する前に必ず目を通して記入漏れや不備がないかを確認し、気になる点があれば医師と相談するようにしてください。

この他の必要書類や、申請の手続きについてはこちらの記事をご参照ください。
これなら私もできるかも!?障害年金の申請手続き7つのステップ

 


4 まとめ

今回は、障害年金における関節リウマチの認定基準についてご説明しました。

関節リウマチの症状により、四肢に症状が出ており日常生活の動作の多くが一人でできるが非常に不自由な場合は1級に、四肢に症状が出ており日常生活の動作のほとんどが一人でできてもやや不自由な場合は2級に、半身に症状が出ており日常生活の動作のほとんどが一人でできてもやや不自由な場合は3級に認定されます。

また、関節リウマチによる関節の変形で人工骨頭や人工関節を装着している場合は、原則3級に認定されます。

障害年金は1級に認定されれば少なくとも年間97万4125円、2級に認定されれば少なくとも年間77万9300円、3級に認定されれば少なくとも年間58万4500円が支給されます。

障害年金があるかないかで生活は大違いです。しっかりポイントをおさえた申請をして障害年金を受給しましょう。

 

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