障害年金の相談をしたいけれども、どこに相談していいかわからずに悩んでいませんか?
実は、障害年金について無料で相談できる窓口は大きく分けて2つあり、それぞれにメリットとデメリットがあります。
また、弁護士や社労士への相談を考える場合は、その選び方にコツがあります。
これらの点をおさえておくと、相談先に迷わなくてすみます。
ここでは、障害年金の無料相談窓口2つと相談先の選び方についてご紹介します。
読み終えていただければ、あなたにぴったりの相談先が見つかるはずです。
目次
1 障害年金の主な相談窓口はこの2つ!
障害年金の主な相談窓口は、「年金事務所」、「弁護士・社労士」の2つです。
この中で「年金事務所」が公的な相談窓口になりますが、実は、「弁護士・社労士」への相談のほうがおすすめです。
そのほかに病院付属のケースワーカーや市役所などで相談を受け付けているケースがありますが、あまりおすすめできません。
以下で順番に見ていきましょう。
2 全国の年金事務所で障害年金申請の無料相談が可能!
全国の年金事務所で障害年金申請の無料相談が可能です。
電話で相談する場合の電話番号と、相談窓口の一覧は以下の通りです。
電話での年金事務所へのご相談 0570-05-1165
2-1 年金事務所は障害年金の基本的な書類や手続きを教えてくれる。
年金事務所では以下のようなあなたの要望に応えもらうことができます。
「自分が障害年金の対象になるかどうか知りたい!」
「障害年金を請求するための手続きを知りたい!」
「障害年金を請求するための必要書類の用紙がほしい!」
「自分の年金の納付記録を確認したい!」
2-2 年金事務所で相談すると年金事務所に相談内容の記録が残る点に注意!
年金事務所で相談する場合に注意しなければならないことは、相談内容が年金事務所の記録に残り、あなたの履歴とされることです。
年金事務所での相談の際には年金証書などで本人確認が行われ、あなたが相談した内容が履歴として記録されます。
そのため、あなたが実際に障害年金を申請したときに、事前にあなたが年金事務所に相談した内容と、あなたの申請内容に食い違いがあれば、障害年金の申請がうまく進まない原因になりかねません。
例えば、あなたが年金事務所の相談の際に、初診日を「〇年〇月〇日」として相談していたのに、申請の際には別の初診日をもとに申請した場合などは、障害年金の申請がうまく進まなくなる危険があります。
年金事務所は相談窓口であると同時に障害年金の審査を行うところでもありますので、あなたの相談内容次第では、相談時の記録が申請に不利に働く危険があることは知っておく必要があります。
2-3 年金事務所で相談した後は必ず申請をスタートしよう!
年金事務所での相談をした後は、申請に向けて行動を起こしましょう。
過去の障害年金をさかのぼってもらうことは特別な場合を除いてできませんので、申請が遅れれば遅れるほどあなたがもらえる障害年金は少なくなります。
年金事務所では、障害年金を申請するための書類の作成や、必要書類の取り寄せは行ってくれません。
障害年金を申請するためには、書類を作成したり、必要書類を取り寄せることを段取り良く進めていく必要があります。
障害年金の申請の進め方については、「咲くやこの花相談室」でも記事を公開していますのでぜひ参考にして下さい。
3 早く確実に受給を開始したい人は障害年金専門の弁護士・社労士への相談がベスト!
障害年金を自分で申請しようとすると、何度も年金事務所や病院に足を運ばなければならず、その結果、申請が遅れてしまうことになりがちです。
障害年金の平均受給額は厚生年金で月10万3000円、国民年金で月7万3000円ですので、申請が1か月遅れるごとに、平均で毎月7万円から10万円分損をしていきます。
早く確実に受給を開始したい人は、障害年金専門の弁護士や社労士に相談するのがベストです。
3-1 弁護士や社労士に相談すれば一番確実に一番早く受給を開始できる!
弁護士や社労士に相談することには、主に以下の3つのメリットがあり、結果的に、一番確実に一番早く受給を開始することができることにつながります。
メリット1:相談だけでなくあなたが頼めば申請の代行もしてくれる。
メリット2:あなたの味方になって申請を通す方法についての相談に応じてくれる。
メリット3:営業時間が長く時間の融通が利く。
以下で順番に見ていきましょう。
メリット1:相談だけでなくあなたが頼めば申請の代行もしてくれる。
弁護士や社労士に相談する一番のメリットは、年金事務所と違って、あなたが依頼すれば障害年金の申請の代行までしてくれるという点です。
障害年金を自分で申請をしようとすると、年金事務所や病院に何度も足を運んだり、必要な書類を自分で作成することが必要であり、また、申請方法が不適切で申請が認められないリスクもあります。
もし依頼すれば、申請まで代行してくれることは大きなメリットです。
メリット2:あなたの味方になって申請を通す方法についての相談に応じてくれる。
弁護士や社労士に相談するメリットの2つ目は、あなたの味方になって申請を通す方法についての相談に応じてくれるという点です。
年金事務所は役所ですのであくまで中立的な立場で、制度や書類の案内はしてくれますが、あなたの味方になって申請を通す方法を考えてくれるわけではありません。
弁護士や社労士への相談では、普通の方法では通りにくい場合も、どのようにすれば申請を通すことができるかをあなたのために考えてくれることが大きなメリットです。
メリット3:営業時間が長く時間の融通が利く。
弁護士や社労士に相談するメリットの3つ目は、年金事務所と違って相談受付時間が長く時間の融通が利くという点です。
年金事務所は、平日の午前8時30分から午後5時15分までが相談受付時間となります。
これに対して、弁護士や社労士は、事務所によっては夜8時ごろまで相談に応じていることが多いですし、土日に相談を受け付けている事務所もあります。
そのため、特に夜間や土日の相談を希望する人にとっては、弁護士や社労士への相談が便利です。
メリット4:相談でうまく伝えられなくても不利益はない。
弁護士や社労士に相談するメリットの4つ目は、相談でうまく伝えられなくても不利益はないという点です。
年金事務所での相談について、相談内容の記録が残る点に注意が必要なことは前述しましたが、弁護士や社労士への相談の場合、相談内容によって障害年金の審査に不利益が及ぶことがありません。
これは、弁護士や社労士に相談したからと言って、その内容が、審査を担当する年金事務所に知られることはないからです。
このようなことから、安心して相談できることも弁護士や社労士に相談するメリットの1つです。
3-2 年金事務所への相談と弁護士・社労士への相談の違いのまとめ
年金事務所への相談と弁護士・社労士への相談の違いについて整理すると以下のとおりとなります。
年金事務所 | 弁護士・社労士 | |
無料で障害年金の相談ができるか | 〇 | 〇 |
申請代行を依頼できるか | × | 〇 |
味方になって申請を通す方法を教えてくれるか | × | 〇 |
夜間、土日の相談ができるか | × | 〇 |
相談内容により審査に不利益が及ぶ危険がないか | × | 〇 |
3-3 相談は無料だが、申請代行を依頼すると費用がかかる。
弁護士や社労士による障害年金の相談は無料のところがほとんどです。
相談後に申請代行を弁護士や社労士に依頼すると費用がかかります。
依頼するかどうかは、依頼のメリットと依頼にかかる費用を考えて決めることが必要です。
申請代行を弁護士や社労士に依頼することのメリットについては、以下の記事で詳しく書いていますので参考にしてください。
〇 障害年金は社労士依頼が得?失敗談からわかる依頼のメリットと選び方
4 障害年金を相談する弁護士・社労士の選び方
弁護士や社労士への相談については、年金事務所への相談と違って相談先の選択に迷ってしまいやすいということがデメリットです。
インターネットで検索するとかなりの数の弁護士や社労士が障害年金の相談を受け付けるウェブサイトを開設しています。
もし、あなたがどの弁護士や社労士に相談してよいかわからず迷っている場合は、以下の点が重要なポイントになりますので参考にしてください。
ポイント1:資格者が相談を受けてくれるのかを確認する。
ポイント2:相談時間について確認する。
ポイント3:申請代行の依頼を希望する場合は着手金の有無も重要。
ポイント4:申請代行の依頼を希望する場合は弁護士への相談がベスト
以下で順番に見ていきましょう。
4-1 資格者が相談を受けてくれるのかを確認する。
障害年金はあなたの一生のお金を左右する重要な相談ですから資格のある担当者に相談するべきです。
一部の社労士事務所では社労士資格のない担当者が相談を受けているところもあります。
そのため、資格者が相談を受けてくれるのかを確認し、資格者が相談を受けてくれる事務所を選ぶべきです。
相談を検討している事務所に電話をすれば、社労士が相談に応じてくれるのかを確認することができます。
なお、弁護士事務所では弁護士以外は相談を受けられないことが法律で決まっていますので、必ず弁護士が相談に対応してくれます。
4-2 相談時間について確認する。
もし、あなたが土日や夜間の相談を希望する場合は、全ての事務所が土日や夜間の相談に応じているわけではありません。
弁護士事務所あるいは社労士事務所の相談時間を事前に確認しましょう。
事務所のWebサイトには相談受付時間が記載されているケースがほとんどですので、まずは、Webサイトを確認することがおすすめです。
4-3 申請代行の依頼を希望する場合は着手金の有無も重要なポイント
もし、あなたが申請代行を社労士あるいは弁護士に依頼することも視野に入れて相談に行く場合は、申請代行の際の着手金については事前に確認しておくことをおすすめします。
事務所によって、着手金が必要な事務所と、必要がない事務所があるからです。
着手金が必要な事務所は、申請代行の依頼の際に着手金を支払うことが必要になります。
一方、着手金の必要のない事務所は、依頼時に支払うお金はなく、申請が通ったときだけ費用が発生する成功報酬制になっていることが多いです。
費用の点からは、着手金の支払の必要のない事務所を選択することをおすすめします。
4-4 申請代行の依頼を希望する場合は弁護士への相談がベスト
もし、あなたが申請代行を弁護士あるいは社労士に依頼することを視野に入れて相談に行く場合は、できれば、弁護士を選択することがベストです。
これは、申請代行を依頼する場合、弁護士に依頼する方が社労士に依頼するよりもメリットが大きいためです。
弁護士に依頼する具体的なメリットとしては以下の3つがあります。
メリット1:弁護士独自の調査方法により初診日の証明に成功して障害年金の受給につながることがある。
メリット2:年金事務所で認定されない場合でも、弁護士なら裁判で認定を求めることができる。
メリット3:病院が協力的でない場合でも弁護士に依頼すると協力が得られ、受給に成功するケースが多い。
社労士と弁護士の違いについては、詳しくは以下をご参照ください。
5 それ以外の相談先はおすすめではない!
この記事でご説明した以外にも、病院付属のケースワーカーや、市役所でも障害年金の相談を受け付けているケースがあります。
しかし、ケースワーカーや市役所への相談では、なかなか申請まで進めずに、時間だけがたってしまうケースが多いです。
これは、相談の担当者にもよりますが、ケースワーカーや市役所の相談担当者は障害年金の専門家ではないことと、申請の代行まではしてくれないので結局は自分で申請する必要があることが原因です。
申請まで時間がかかると、申請までの期間の年金がもらえなくなるので、大変もったいないことになりますので、これらの相談先はあまりおすすめできません。
6 まとめ
障害年金の請求について相談をすることは、障害年金の請求を進めるための重要な一歩です。
あなた自身やあなたのご家族のためにも、出来るだけ早く相談に行き、申請に向けたスタートを切りましょう。
障害年金の受給はきっとあなたとあなたの家族の生活に大きな安心を与えてくれるはずです。
患者団体や病院の方、あるいは報道機関から、この記事を利用したいとのお問い合わせをいただくことがあります。
障害年金の制度を患者の方にお伝えいただく目的で使用いただくのであれば、無償で利用していただいて結構です。
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