要注意!所得制限がある障害年金2つのケース

通帳 悩む男性

障害年金は所得が高いともらえないんじゃないか・・・そう考えてはいませんか?
実は、障害年金はたった2つのケースを除いて所得が高い人でも受け取ることができる制度です。

今回は障害年金と所得の関係についてご紹介します。

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1 所得が高くても障害年金は受け取れる!

障害年金には、原則所得による制限はありません。
これは、障害年金がその人がこれまでにどのくらい保険料を納めていたかに基づいて支給されるためです。

障害年金を受給するためにはおおまかに言えば2つの条件を満たしている必要があります。

(1)障害の程度が日本年金機構の定める基準に該当していること【障害の程度要件】

(2)病気やケガで初めて病院を受診した日までに加入期間の2/3以上の保険料を納めている
若しくは、過去1年間に保険料の未納がないこと【保険料の納付要件】

 

この2つの条件さえ満たしていれば、所得がどんなに高額であっても障害年金を受給することができます。

極端に言ってしまえば年収が1億円ある方であっても障害年金を受け取ることができるのです。
ただし例外があり、所得によって障害年金が減額若しくは支給停止になるケースが2つだけあります。

ここからは所得制限があるケースについてご説明します。

 


2 【例外】所得制限があるケース

通常、障害年金は病気やケガによって初めて病院を受診した日(これを「初診日」といいます)までに一定の保険料を納めていなければ受け取ることができません。

しかし、障害年金には例外として保険料を納めていなくても受け取ることができるものがあります。これを無拠出制年金と言います。無拠出制年金の場合は、通常の障害年金とは異なり、保険料の納付要件を問われない代わりに所得による支給制限があります。

所得制限があるのは以下の2つのケースです。

20歳前障害の場合
特別障害給付金の場合

 

以下で詳しくご説明します。

 

2-1 所得制限がある2つのケース

2-1-1 20歳前障害の場合

20歳前障害とは、20歳に達する前に初診日がある病気やケガで障害が残ってしまった状態のことです。

下記に当てはまる方は、20歳前障害の方です。

  • 先天性障害の方(知的障害等)
  • 病気やケガのために初めて病院に行った日が20歳より前でその当時仕事をしていなかった方
  • 年金コードが「6350」の方(既に年金を受給している方)

通常、年金は20歳から加入のため、20歳前障害の場合は初診日までに保険料を納めることはありません。そのため20歳前障害の場合は、保険料を納めていなくても障害年金を受給することができます。

ただし、20歳より前に就職(厚生年金に加入)し、その期間に初診日がある場合を除きます。その場合は、通常の障害厚生年金と同じ扱いです。

 

2-1-2 特別障害給付金の場合

特別障害給付金とは、国民年金に任意加入していなかったことにより障害年金の対象から外れてしまい、障害年金を受け取ることができない方のための救済措置です。

下記に当てはまる方は、特別障害給付金の対象者です。

  • 平成3年3月以前の初診日時点で学生だった方
  • 昭和61年3月以前の初診日時点で会社員・公務員の配偶者だった方

現在は、国民年金は20歳より強制加入となっていますが、昔は20歳以上の学生と会社員の配偶者については国民年金は任意加入でした。この期間に国民年金に加入しておらず、かつ初診日があった場合、国民年金に加入していないので当然保険料を納めることはありません。そのため、障害年金の対象からは外れてしまうのですが、その救済措置として支給されるのが特別障害支給金です。

 

さて、ここまで所得によって支給制限があるケースをご紹介しました。
では実際どのくらいの所得があると障害年金が支給停止になるのか気になりますよね。

ここからは具体的に所得制限のしくみについてご紹介します。

 

2-2 どのくらい所得があると支給停止になるの?

所得の制限は「20歳前障害」も「特別障害給付金」も同額です。
所得額と障害年金の支給制限についてまとめた下記の表をご確認ください。

受給者の年間所得 360万4000円未満 360万4000円以上 462万1000円以上
障害年金 全額支給 1/2支給停止 全額支給停止

※所得とは・・・所得とは収入額からその収入を得るためにかかった必要経費と障害者控除等の諸控除を除いたも
       のです。市町村役場で発行される所得証明書等で確認することができます。

 

障害年金の受給者本人の年間所得が360万4000円以上あると障害年金の1/2が支給停止に、462万1000円以上の所得があると障害年金が全額支給停止になります。
扶養家族がいる方は、これに扶養家族1人につき38万円を加算した額が所得制限額になります。

ただし、70歳以上の老人扶養親族については1人につき48万円、16歳以上23歳未満の特定扶養親族については1人につき63万円が加算されます。

所得制限額を超えた場合、その年の8月分から翌年の7月分までの1年間、障害年金が支給停止若しくは減額になります。

 

さて、ここまで所得額による障害年金の支給制限についてご説明してきました。
20歳前障害と特別障害給付金については所得に応じて支給制限があることはご理解いただけたと思います。

しかし、安心していただきたいのは、一度支給停止になってしまったからといって一生支給されないわけではないということです。

 

2-3 所得がさがったらまた障害年金を受け取れる!

所得制限で支給停止になったからといって障害年金や特別障害給付金の受給権自体が消滅してしまうわけではありません。

一時的に支給停止になっているだけであって、もし症状が悪化して働けなくなった場合や何らかの事情で所得が下がってしまった場合は、障害年金の受給を再開することができるのです。

 

2-3-1 所得がさがったらどうすればいいの?

それでは、実際に所得がさがり障害年金の受給を再開したいときどうすればいいのか、複雑な手続が複雑なのか不安に思いますよね。

実は、特に手続きは必要ありません。

20歳前障害での障害年金若しくは特別障害給付金を受給している場合、毎年7月に所得に関する届出をします。これは、所得制限によって支給停止になっても毎年提出が必要です。

この届出で所得が減っていることが確認された場合は、何か特別な手続きをしなくても自動的に障害年金の支給が再開されるのです。

ただし、いざ所得がさがって障害年金の受給を再開したい時に困らないよう気をつけていただきたい点が2点あります。

 

2-3-2 支給を再開するための2つの注意点

(1)毎年所得状況届を提出する

2-3-1でご説明したとおり、毎年7月に提出する所得に関する「受給権者所得状況届」という書類を提出する必要があります。

これは支給停止中であっても毎年提出する必要があります。

仮に支給停止中だからといって提出しなかった場合、いざ支給再開したい時に過去の所得の届出をしていないために、支給が再開されないこともありえるのです。

 

(2)障害状態確認届を提出する

所得状況届と並んで重要なのが障害状態確認届の提出です。

障害年金では障害の種類や内容に応じて、通常1~5年の範囲で診断書の提出が義務付けられています。この診断書を障害状態確認届といいます。

所得制限による支給停止中であっても年金機構の指定する更新時期に年金機構から障害状態確認届が送られてきます。
この障害状態確認届も所得状況届と同様、支給停止に関わらず必ず提出する必要があり、仮に支給停止中だからといって提出しなかった場合、所得がさがり支給を再開したいと思っても支給が再開されないこともありえます。

 


3 まとめ

今回は障害年金と所得の関係についてご説明しました。

障害年金には原則、所得による支給制限はありません。

 

ただし、

(1)20歳前障害の場合

(2)特別障害給付金の場合

の2つのケースについては所得による支給制限があります。

 

仮に所得制限によって支給停止になったとしても、所得が下がってしまったときは支給が再開されます。
いざ所得がさがった時に困らないために注意していただきたい以下の2つのポイントをご紹介しました。

(1)毎年所得状況届を提出する

(2)障害状態確認届を提出する

 

どうせ支給停止中だし関係ない・・・そう感じるかもしれませんが、いざ所得が下がってしまったときの備えとして面倒でも必ず提出しましょう。

 

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