傷病手当金の支給期間1年6か月の数え方と期間経過後にもらえるお金

病気で仕事ができない場合に原則として1年6か月間支給される「傷病手当金」。

「具体的にいつまで支給されるか」や「支給期間が終わった後どうすればよいか」がわからずに悩んでいませんか?

実は傷病手当金の支給期間が終わった後も、あなたに支給されるお金があります。

今回は、「傷病手当金の支給期間の具体的な数え方」や「支給期間経過後にもらえるお金」についてご説明します。

いつまでもらえるか、期間経過後どうすればよいか、について理解して、早めに対策をたてておきましょう。

 

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1 傷病手当金の支給期間は原則1年6か月

傷病手当金の支給期間は、原則として1年6か月です。

ただし、あなたの会社が加入している健康保険によっては、1年6か月より長い期間、傷病手当金が受給できる制度を設けているケースもあります。

また、原則として1年6か月になっている場合でも、1年6か月後も復職できないときは、支給を延長してもらうことが可能な制度(延長傷病手当金付加金制度)を設けているケースもあります。

詳しくは会社の人事担当者か健康保険組合に確認してみましょう。

そして仮にあなたの勤続年数が短くても支給期間が短くなることはありません。
入社後半月で病気休職することになったとしても、会社を退職しない限り、傷病手当金は1年6か月間支給
されます。

また、あなたが正社員ではなく、パート社員や契約社員であっても、傷病手当金の支給期間は変わりません。たとえ、週3回勤務であっても、傷病手当金の支給期間が短くなることはありません。

最も加入者の多い「協会けんぽ」では傷病手当金の支給期間が1年6か月ですので、以下では1年6か月のケースを例に、ご説明します。あなたの会社で加入している健康保険でより長い支給期間を定めている場合も、基本的な考え方は同じですので、以下で確認してください。

 

1-1 1年6か月の数え方

傷病手当金の支給期間の1年6か月は、実際に傷病手当金をもらい始めた日から数えます。

傷病手当金の支給を受け始める前に「待期期間」という傷病手当金がもらえない期間が3日間ありますが、この待期期間が終わって傷病手当金をもらい始めた日から数えて1年6か月です。

例えば、1月15日から傷病手当金をもらい始めた場合、翌年の7月14日までが支給期間になります。

月の途中からもらい始めた場合は、1年6か月後の月末までの支給になるなどという説明がされているケースがありますが、これは間違いです。月の途中からもらい始めた場合でも、ちょうど1年6か月後の日で支給期間が終わります。

傷病手当金は公休日(会社が休みの日)についても支給され、公休日も入れて1年6か月間が支給期間です。

 

1-2 途中復帰後に再度休業したときも期間は延長されない

もし支給期間である1年6か月間の途中に、あなたが仕事に復帰していて傷病手当金をもらわない期間があったとしても、傷病手当金の支給を終了する日が先延ばしになることはありません。

仕事に復帰した後に病気を再発し、再度休業して傷病手当金をもらうことになった場合でも、傷病手当金が支給される期間は、最初に支給をはじめて受けた日から1年6か月後までです。

この点を図にすると以下の通りです。

 


2 退職後も傷病手当金は原則として支給される

傷病手当金は退職後も支給されます。

ただし、以下の場合は例外的に退職日で支給を打ち切られますので、注意しましょう。

(1) 退職日以前のあなたの健康保険加入期間が1年未満のとき
(2) 退職日においてあなたが傷病手当金の支給を受けていないとき

以下では退職日で支給を打ち切られるケースについて見ていきたいと思います。

 

2-1 例外1:入社後1年未満で退職した場合

退職日以前の健康保険加入期間が1年未満のときは、退職後は傷病手当金は支給されません。

退職日以前の健康保険加入期間が1年未満かどうかの判断は、「退職日以前に同じ健康保険に連続して加入している期間」が1年未満かどうかで判断します。

 

前職での勤務期間をあわせて計算できるケース

現在の勤務先での勤務期間が1年未満であっても、前職でも現在と同じ健康保険に加入していた場合は、現在の勤務先を退職した後も傷病手当金が支給される可能性があります。

具体的には、前職退職の翌日に現在の勤務先の健康保険に加入していて、かつ、前職と現在の勤務先での健康保険加入期間をあわせて1年以上であれば、退職後も傷病手当金が支給されます。

具体的には下の図のようなケースです。

 

前職での勤務期間を合算できないケース

前職で現在の勤務先とは異なる健康保険に加入していたり、前職と現在の勤務の間に空白がある場合は、前職での勤務期間を合算できず、現在の勤務先での勤務期間が1年未満であれば、退職後は傷病手当金は支給されません。

具体的には以下のようなケースです。

 

(1) 前職では別の健康保険に加入していた場合

この場合、前職での加入期間を合算できないため、退職後は傷病手当金が支給されません。

 

(2) 前職で同じ健康保険に加入していたが、前職退職日と現在の勤務先での健康保険加入の間に空きがある場合

この場合も前職での加入期間を合算できないため、退職後は傷病手当金が支給されません。

 

2-2 例外2:退職日に傷病手当金の支給を受けていない場合

退職後に傷病手当金が支給されないもう1つのケースが、退職日に傷病手当金の支給を受けていない場合です。

例えば、傷病手当金受給後いったん復職してから退職した場合は、退職日において傷病手当金の支給は受けていないことになります。

このような場合、まだ支給開始から1年6か月が経っていなくても、退職後は傷病手当金は支給されません。

また、例えば、病気で休職していたが退職日だけ出勤したようなケースでも、退職日において傷病手当金の支給を受けていないことになります。その結果、退職後に傷病手当金を受け取ることができなくなりますので、注意してください。

 


3 支給期間満了後にもらえるお金について

最後に、傷病手当金の支給期間経過後にもらえるお金について、ご説明しておきたいと思います。

 

3-1 復職した場合

支給期間経過後にあなたが仕事ができるような健康状態を取り戻せた場合は、もとの勤務先に復職し、給与をもらうことが原則です。

また、もとの勤務先をすでに退職してしまっていたり、休職期間満了で退職扱いとなってしまっている場合は、別の会社に再就職することになるでしょう。

 

3-2 働ける状態になったが就職先が見つからない場合

傷病手当金の支給期間経過後に、働ける状態になったが就職先がすぐに見つからない場合は、雇用保険から失業給付を受給することが可能です。

雇用保険の失業給付の手続きは、ハローワークで行います。

失業給付の計算は、原則として退職前の6か月間の給与を180日で割った金額をベースに計算しますが、退職前に病気休職している場合は、病気休職前の6か月間の給与を180日で割った金額ベースに計算してもらうことが可能です。

支給金額は、病気休職前の勤務先の給与額の5割から8割が基準になります。

失業給付の支給金額や受給期間については、こちらのサイトで詳しく解説されていますので参照してみてください。

 

3-3 別の病気にかかった場合

傷病手当金は、病気やけがごとに支給されます。

そのため、もし、最初に傷病手当金の申請をした病気と別の病気で支給期間経過後も働くことができない場合は、再度傷病手当金を請求することが可能です。

この場合、再度1年6か月の傷病手当金を受給できます。

 

3-4 傷病手当金の支給期間満了後も病気やけがで働けない場合

傷病手当金の申請をした病気やけがが原因で傷病手当金の支給期間経過後も働けない場合は、障害年金の申請を検討しましょう。

障害年金は病気やけがで仕事ができなかったり、仕事に制限がある20歳以上の人に支給される年金です。
一般的な年金と異なり、若いうちから支給を受けることができます。

また、障害年金は傷病手当金と異なり、支給期間に制限がなく、一生受け取ることも可能です。
支給額は病状や家族構成に応じて、月5万円から15万円程度となることが多く、傷病手当金よりは通常少額になります。

ただし、注意点として、障害年金は申請してから実際にもらえるようになるまでに、6か月くらいの期間がかかることが多く、申請方法も複雑です。

そのため、傷病手当金を受給し始めてから1年くらいたっても、働けるようになるめどが立たなければ、早めに障害年金の申請をしておくことをおすすめします。

障害年金については以下の記事で詳しくご説明していますのでご参照ください。
障害年金とは何?基本の基本をどこよりもわかりやすく解説!

 


4 まとめ

今回は、傷病手当金の支給期間1年6か月の数え方と期間経過後にもらえるお金についてご説明しました。

支給期間終了日を正しく把握し、期間経過後も生活に困らないように早めに対策をたてておきましょう。

 

患者団体や病院の方へ

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