人工透析の医療費を下げる!3つの助成制度と受けられる収入とは

通帳を見て悩む男性

血液透析や腹膜透析では、1ヶ月で平均40万円もの治療費がかかることをご存知でしょうか。
ただでさえ高額な治療費ですが、透析時間を確保するため、勤務時間を減らす必要があるなど経済的な負担は計り知れません。

この記事では、透析治療を受けられている方が受けられる、公的な治療費助成制度を3つご紹介します。
あわせて、透析治療を受けられている方が受給できる可能性がある、障害年金についてもご説明していきます。

記事内でご説明する制度をご理解頂ければ、助成制度を受けて治療費を下げることができ、かつ年間最低78万円の障害年金を受給することができます。申請先などを確認して、早めに保障を受けられるようにしましょう。

 

社労士への無料相談実施中!
咲くやこの花法律事務所では、 障害年金の受給ができた場合のみ、費用を頂く成功報酬制で申請代行致します。
ご相談は無料ですので、お気軽にお問い合わせください。
【近畿圏のみ対応】
メールでお問合せする タップで電話問合せする
受付時間 9:00~23:00 【土日祝日も受付】

1 3つの医療費助成制度を受ければ自己負担額は1割に減る

ご加入されている健康保険組合や、お住まいの自治体で手続をおこなうことで、治療費の助成を受けることができます。今回ご紹介する3つの医療費助成制度を受けると、医療費の自己負担額が1割程度になりえます。

それぞれ助成を受けるために、一定の条件がもうけられているので、以下の章で細かくご説明していきます。

 


2 3つの医療費助成制度とは

今回ご紹介する医療費助成制度は「高額療養費制度の特例」、「自立支援医療(更生医療)」、「重度心身障害者医療費助成制度」の3つです。

重度心身障害者医療費助成制度は、自治体ごとに助成内容がことなり、人工透析を受けられている方が女性を受ける対象外である自治体もあるようです。ただし高額療養費制度の特例、自立支援医療(更生医療)を受けるだけでも、大幅に医療費の自己負担分を減らすことができます。

それぞれの制度の概要について、順にご説明していきます。

 

2-1 高額療養費制度の特例

ひと月でかかった医療費の自己負担額が高額になったときに、一定の金額を超えた分をあとで払い戻してもらえる制度を、高額療養費制度と言います。

この制度には、「長期間にわたって治療を継続しなければならず、著しく高額な医療費が必要になる場合は、自己負担限度額を月1万円(もしくは2万円)とする
といった特例が設けられており、人工透析を受けている方も該当します。

医療費の自己負担額には、病院のみならず薬局で払った額も含まれますが、入院時の食事代や差額ベッド代は含まれません。

自己負担限度額の上限の一覧は以下の通りです。

(出典:大阪市公式サイト

 

手続き先

高額療養費医療制度の窓口は、あなたが加入している健康保険組合です。お手持ちの保険証(正式には被保険者証)で確認の上、お問い合わせください。

  • 保険証に、「○○健康保険組合」、「全国健康保険協会」、「○○共済組合」と書かれている方
    → 記載されている保険組合、保険協会等へお問い合わせ下さい。
  • 保険証に、「○○国民健康保険組合」と書かれている方
    → 記載されている国民健康保険組合へお問い合わせ下さい。
  • 保険証に、市区町村名が書かれている方
    → 記載されている市区町村の国民健康保険の窓口へお問い合わせ下さい。
  • 保険証に、「○○後期高齢者医療広域連合」と書かれている方
    → 記載されている後期高齢者医療広域連合へお問い合わせ下さい。

 

2-2 自立支援医療

自立支援医療制度(更生医療)は、心身の障害および病気を除去・軽減するための医療について、医療費の自己負担額を軽減する公的な制度です。人工透析治療もこれに該当します。

この制度を利用すれば、医療費の負担は原則1割にまで軽減されます。世帯の所得によって自己負担額が増える場合もありますが、低所得者に関しては、1割負担からさらに軽減されますので、自己負担額は世帯の所得額によって左右されます。

この制度を受けるためには、下記の2つに該当する状態である必要があります。
・身体障害者手帳の交付を受けた方
・治療を受ける医療機関が自立支援医療機関の指定を受けていること

身体障害者手帳を交付されていない方は、まずは自治体の保険福祉課に身体障害者手帳の申請を行いましょう。

(出典:厚生労働省サイト

 

手続き先

自立支援医療を受けるためには、お住まいの市区町村役場の保健福祉課に申請が必要です。申請書や世帯状況申出書などの必要書類がありますので、まずはお住まいの役所に連絡をして必要書類を郵送してもらい、提出に行った方がスムーズかもしれません。

 

2-3 重度心身障害者医療費助成制度

重度障害がある方に医療費の助成をする制度です。都道府県や市町村が実施しているものなので、助成内容、対象者、所得制限額は各自治体によって異なります。

たとえば筆者の所属する法律事務所がある大阪市では、このような助成制度になっています。
(出典:大阪市公式サイト

制度名 重度障がい者医療費の助成
http://www.pref.osaka.lg.jp/kokuho/hukusiiryou/shougaishairyou.html
助成内容 医療費、薬局でのご負担、訪問介護利用料は、1医療機関・薬局・訪問介護ステーションごとに1日あたり最大500円
(治療用の装具の費用を支払った場合も助成あり)
対象者 大阪府内にお住まいの、国民健康保険や被用者保険に加入している方で、次の要件のいずれかに該当する方
・身体障害者手帳1級または2級の交付を受けている方
・重度の知的障害者の方
・精神障害者保健福祉手帳1級の交付を受けている方 など
所得制限 扶養人数が0人の場合で、所得が462万1千円以下の方

大阪市では【身体障害者手帳1級または2級の交付を受けている方】が対象になるようです。人工透析をおこなっている人の中でも、身体障害者手帳の等級が1級又は2級の方は申請しましょう。

また、この制度は各自治体によって助成制度が異なりますので、必ず自治体の障害者福祉課で医療費助成制度について問い合わせて確認するようにしてください。

 

手続き先

手続きはお住まいの自治体の保健福祉課です。お住まいの役所に電話で問い合わせて、障害者福祉もしくは医療費助成制度の担当課へつないでもらうと良いでしょう。

 


3 障害年金を受ければ収入が得られる!

ここまで人工透析治療を受けておられる方の医療費負担額を下げる制度についてお伝えしてきましたが、一方で、病気で日常生活や仕事に制限がある方が、収入を得られる制度もあることをご存知でしょうか。

この制度は公的年金制度のうちの一つで、【障害年金】と言います。人工透析治療を受けている方は、認定が受けられれば、最低でも年額約78万円(平成30年4月時点)の支給を受けることができます。

障害年金を受けるには、病気の原因疾患で初めて病院を受診した日(初診日)までの一定期間、年金の納付または免除を受けていた必要があります。(“納付要件”といいます。)

 

3-1 手続き先

納付要件を満たしているかは、最寄りの年金事務所で確認することができます。年金手帳を持参の上、相談にいってみましょう。

 

3-2 場合によっては専門家の手を借りて申請を!

さきほど少しご説明しましたが、障害年金を受給するためには初診日を特定することが第1条件になります。具体的にお伝えすすると、初診の病院で「この患者さんの初診日はいつです」と証明した書面を発行してもらわなければいけません。

何も問題なければ病院に作成を依頼して受け取ったのち年金事務所に提出すればよいのですが、人工透析を受けている方の場合、初診日が5年以上前にあって、病院に記録が残っておらず、病院に初診日を証明してもらうことができない、といった方が非常に多く見られます。

このような場合は、その病院を受診した記録や資料を探して提出すれば年金機構が初診日を認めてくれる場合もありますが、このように障害年金を請求する上で行き詰ってしまったときは、ぜひ障害年金専門の弁護士・または社会保険労務士に申請を依頼しましょう。

経験が豊富な弁護士や社労士であれば、きっとあなたの力になってくれるはずです。

人工透析治療を受けられている方の障害年金請求の進め方については、こちらの記事もご参考ください。

弁護士が解説!人工透析で障害年金を受給するための4つの手順

 


4 まとめ

この記事では、透析治療を受けられている方が受けられる、以下の医療費助成制度をご紹介しました。

  • 高額療養費制度の特例
  • 自立支援医療
  • 重度心身障害者医療費助成制度

また、医療費を下げるのみならず収入として得られる、障害年金の制度についても簡単にご説明しました。

社会保障を受けるためには自己申告しなければなりません。制度を知ったその日のうちに、ぜひ手続き先に問い合わせてください。

 

患者団体や病院の方へ

患者団体や病院の方、あるいは報道機関から、この記事を利用したいとのお問い合わせをいただくことがあります。
障害年金の制度を患者の方にお伝えいただく目的で使用いただくのであれば、無償で利用していただいて結構です。
ただし、以下のルールを必ず守っていただきますようにお願いいたします。

 

  • 記事は修正しないでそのまま使用してください。
  • 咲くやこの花法律事務所の記事であることは使用の際に明示をお願いいたします。
  • 紙媒体での使用のみとし、記事をインターネット上にアップロードすることは禁じます。
  • 患者団体または病院関係者、報道機関以外の方の使用は禁じます。