障害年金を65歳以上の高齢者でも申請できる5つのケース

高齢者 疑問 65歳以上

障害年金は原則65歳のお誕生日の2日前までに請求しなければなりません。

ただし、ケースに当てはまれば65歳を超えていても障害年金を請求することができます。

今回の記事では65歳以降でも申請できるケースを5つご紹介します。

 

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1 高齢者でも場合によっては障害年金を申請できる

公的年金は、老齢・障害・遺族の3つのうち、一人につき1つの年金しか受け取ることができません。障害年金は、障害によって働くことができない20歳から65歳までの現役世代が支給対象であり、原則的には65歳のお誕生日の2日前まで(もしくは繰り上げ受給前)に申請しなければなりません。

ただし例外的に、65歳を過ぎていても障害年金を申請できるケースが5つあります。
次の章で順にご説明していきます。

 


2 65歳を過ぎていても障害年金を申請できる5つのケース

以下の5つのうちいずれかに該当すれば、65歳を過ぎていても障害年金を申請することが可能です。

  • 初診日において、国民年金の任意加入者であった場合
  • 初診日において、厚生年金の任意加入者であった場合
  • 障害認定日の時点で65歳を過ぎていた場合
  • 障害認定日の時点までさかのぼって請求できる場合
  • 昭和61年3月までに初診日があり、かつ、昭和61年3月までに障害の程度が2級以上であることが証明できる場合

以下で順にご説明します。

 

2-1 初診日において、国民年金の任意加入者であった場合

老齢年金は60歳までの間に年金を納付・免除した期間があわせて10年以上(受給資格期間といいます。)なければ受給できません。

ただし65歳になった時点でも受給資格期間を満たしていなかった場合、70歳までは国民年金に任意加入することができます。

この任意加入中に初診日がある場合は、障害年金を請求することが可能です。

 

2-2 初診日において、厚生年金の任意加入者であった場合

70歳未満の方は厚生年金保険に加入することができます。

近年は60歳で会社を退職した後も再雇用されて仕事をしていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。

65歳から70歳までの間に初診日があり、かつ、その時点で厚生年金に加入していた場合も、障害厚生年金を申請することが可能です。

ただし、65歳前に障害厚生年金を請求すると、2級以上に該当すれば障害厚生年金と障害基礎年金が支給されますが、65歳以降に請求した場合は基礎年金部分が支給されません。(すでに老齢基礎年金が支給されているためです)

65歳前と65歳後の比較図

 

2-3 障害認定日の時点で65歳を過ぎていた場合

障害認定日とは、初診日から1年6ヶ月経過した日のことをいい、障害年金請求における基準日になります。

実は障害年金は、障害認定日(もしくは症状固定日)を過ぎて初めて申請できる制度なのです。

この障害認定日の時点で65歳を過ぎてしまっていた場合は、例外として、障害年金を申請することができます。

【障害認定日、症状固定日とは】

原則どのような障害でも、「障害認定日」に初めて障害年金を申請できるようになります。

 

ただし以下の障害に関しては、初診日から見て、障害認定日の前に症状固定日がきていた場合は、症状固定日に障害年金を請求できるようになります。

 

障害 症状固定日
人工透析 透析開始から3ヶ月を経過した日
在宅酸素療法 開始日
人工弁、心臓ペースメーカー、ICDCRTCRT-D装着 装着日
心臓移植、人工心臓装着 移植日または装着日
人工血管挿入置換 挿入置換日
人工肛門増設、尿路変更、新膀胱増設 増設日から6ヶ月を経過した日
人工骨頭、人工関節挿入置換 挿入置換日
肢体の切断 切断した日
遷延性植物状態(遷延性意識障害) 遷延性植物状態になった日から3ヶ月経過した日
咽頭全摘出 咽頭全摘出日

 

 

2-4 障害認定日の時点にさかのぼって請求できる場合

障害年金の基準日は「障害認定日」です。65歳を過ぎていても、障害認定日時点の症状が「障害年金を受給することが可能な障害状態」であれば、障害年金を申請することができます。

例にそってご説明します。

Aさんは50歳の頃にIgA腎症になり、初診日から1年6ヶ月経過した日から人工透析療法を受けています。障害年金を申請できることを、65歳を迎えて初めて知りました。

→人工透析療法は、認定基準で2級に認定するとされています。(受給することが可能な障害状態)
人工透析療法を受けたのは障害認定日からですので、この頃の診断書を提出することができれば、申請は可能です。

ただし、障害年金は5年を超えた分は時効により消滅してしまいます。
したがってAさんは、申請した時からさかのぼって5年分しか受け取れません。

さかのぼる場合は最大でも5年分しか請求されませんのでご注意ください。

 

2-5 昭和61年3月までに初診日があり、かつ、昭和61年3月までに障害の程度が2級以上であることが証明できる場合

昭和61年3月までに初診日があり、かつ、昭和61年3月までに障害の程度が2級以上であることが、いずれも証明できる場合は、あなたが現在65歳以上でも障害年金を申請することが可能です。

難しいケースではありますが、たとえば初診日が昭和61年3月までにあることがわかる資料、昭和61年3月までの障害の程度がわかる資料(障害年金の診断書のように細かく記載された診断書等)があれば、受給できる可能性があります。

ただし認定基準や年金の納付要件はすべて旧法が適用されますので、年金事務所ではうまく対応してもらえない可能性があります。障害年金専門の、弁護士や社会保険労務士に相談しましょう。

 


3 老齢年金を繰り上げ受給している場合の注意点

老齢年金は原則65歳から支給される年金ですが、申請すれば60歳から受給することができ、これを「老齢年金の繰り上げ受給」と言います。

老齢年金を繰り上げ受給している方は、以下のような場合を除いて、障害年金を申請することができません。

詳しくはお近くの年金事務所で相談しましょう。

  • 繰り上げ受給前に初診日があり、障害認定日が繰り上げ受給後にある場合
  • 繰り上げ受給後に初診日があり、その時点で国民年金・厚生年金に任意加入していた場合

 


4 障害年金申請のメリット・デメリット

ここまで、65歳でも障害年金を請求できる3つのケースをお伝えしましたが、冒頭でもお伝えしたとおり、公的年金制度では障害年金・老齢年金・遺族年金のうち、原則1つしか受給することができません。

そこで最後に、障害年金を申請した場合のメリット・デメリットをご紹介していきます。

ただし以下に挙げるものはあくまでも一般的なものになりますので、自分の場合はどうなるのか、詳しい事項についてはお近くの年金事務所でご相談ください。

 

障害年金のメリット・デメリット

【メリット】

  • 非課税なのでどれだけ高い金額を貰っても、所得税がかからない
  • もし受給できた場合、基礎年金分は金額が大きくなる可能性がある

【デメリット】

  • 申請後審査結果が出るまで3ヶ月~6ヶ月かかる。
  • 申請してみないと受給額が確定しない。
  • 老齢年金を受給後、障害年金が受給できる期間とかぶっている場合、老齢年金を返還しなければならない場合がある。

 


5 まとめ

今回の記事では、65歳を過ぎていても障害年金を請求することができる3つのケースをご紹介しました。

冒頭でもお伝えしましたが、公的年金は老齢・障害・遺族年金の3つのうち、いずれか1つしか受給することができません。

申請するための労力や、どちらを受給した方がメリットがあるのかなどもふまえて、検討してみてください。